大卒ニートのための自己分析【1】 現在の自分はどういう人間か
1回目の自己分析では、「現在の自分」を分析してみましょう。
材料には自分が生まれ持ってきた才能と過去から築き上げてきたものを使い、これから向かっていきたい方向性を紐解いていきます。
勘違いしないようにしたいのが、今回の「現状の自分を知る」というのは「長所や短所を見つけることではない」ということです。
現在の自分がどのような状態にあるのかを分析するだけで、そこに良いも悪いもありません。ありのままの自分を知るというのが大切なんです。
自己分析のために準備するもの
今回の自己分析では、通して紙とペンを使います。1冊ノートを買っておくのもいいでしょう。
お願いしたいのが、書くときは必ず手書きで、ペンはボールペンなどの消せないペンを使ってください。
では、次から自己分析に入っていきましょう。
1つ目の分析:好きなことを知っておく
あなたの好きなもの、好きなこと、これをしていると楽しいということはなんですか?
仕事と関係ない、純粋に自分が好きなことでかまいません。できるだけたくさん並べてみてください。
また、今はいろんな事情からできていない、楽しめていないけれども、条件がそろえばやりたいと思っていることも含めましょう。例えば、旅行やスポーツなどです。
2つ目の分析:なぜ、好きなのか
1つ目の分析で挙げた「好きなこと」を、「どうして好きなのか」「どういうところが好きなのか」を細かく分析してください。
もし、漫画が好きならば、具体的な部分(このキャラクターが好き、このシーンが好き)だけでなく、抽象的な部分(この漫画は読む人にやる気を起こさせてくれる)も重要になってきます。
抽象的な部分は、あなたがどんなもの(例えば、人のやる気を起こさせるものなど)に心を動かされるのかを知ることができます。
これもまた、できるだけ細かく、いくつも書き出すようにしてください。さらに好きなものが見つかったら追加していきましょう。
3つ目の分析:自分にはなにができるのか
続いて、自分にはなにができるのかを箇条書きしていきます。
大卒ニートになってから、「できないこと、ダメな部分」ばかり思いついていたのではないでしょうか。
それはニートに共通するマイナス思考な考え方ですから、あなたのせいではありません。
しかし、今は就職活動のための材料が必要です。「ダメな部分」を直すための修行ではなく、単に自分にはなにができるかを知りたいだけの行為です。
また、日本人は多くの人が勘違いしていますが、「できること」というのは最高レベルでないとできることにならないわけではありません。
例えば、インターネットなどができる人にとって「パソコンができる」というのは、プログラムが組めるなどの専門分野までできる人を思い浮かべます。
けれど、まったくパソコンを触らない人にとっては、電源を入れてマウスを動かせるだけでも「パソコンができる」人なのです。
→ くわしく知るなら、あなただけの「できる仕事」の見つけ方!
今回の自己分析で知りたいのは、あらゆる「できること」です。本当に小さなことで構いません。技術と言えないことでもいいのです。
たとえば、
- コンビニで買い物をしたときに「ありがとう」が言える
- 字を書かなければいけない時に、よく人から頼まれる
- 車の運転ができる
- 走ることができる
- 長く歩くことができる
4つ目の分析:できることを分けてみる
次に、上に挙げた「できること」を2つに分けてみます。
分け方は、「最初から苦も無くできていたことか」「勉強や練習をしてできるようになったことか」の2つです。
人間は2つのギフト(贈り物)をもって生まれます。
1つ目は、それほど練習などをしなくてもなんとなくできてしまうこと。
一般的な難しさは関係がありません。世間一般には難しいことでも、その人にとっては楽にできるということがたくさんあります。
本人は気付いていないことも多く、もし身近に相談できる人がいるのなら「よくそんな簡単にできるね」と思うようなことはあるか聞いてみてください。
2つ目のギフトが、勉強したり練習したりすることでできるようになることです。
あなたがそれを勉強し始めたとき、同じように始めた人の中にまったく肌に合わずに止めてしまった人もいるのではないでしょうか。
世の中にはどれだけ努力しても身につかないものもあります。努力して身に付くものもまた、あなただからできるようになったことなのです。
あなたにとってできることでも、世の中にはそれができなくて困っている人もいます。あなたに与えられたギフトは、そうしたできない人たちを助けるためのものでもあります。
5つ目の分析:自分にはなにができないのか
ここで自分にできないことを整理しておきましょう。最初にも言った通り、ここでの「できないこと」は欠点ではなく、現状ではできないという事実を把握するためです。
「できない」ことに悔しさや情けなさを感じるということは、裏返して考えると、「できるようになりたい」と思っているということです。
もっと良い自分になりたいという思いは強い力となります。とてもすばらしいことです。
自分には出来ないことなどないと思っている人がいるのなら、その人はきっともうそれ以上は成長しません。
人間は成長するために、自分の中に「足りない」という思いを抱くのです。
6つ目の分析:どんな自分になりたいのか
次にどんな自分になりたいかを具体的に書いていきます。
おそらくは、多くが5つ目の分析で挙げた「自分にできないこと」の裏返しが当てはまってくるかと思います。
例えば、「人とうまく話せない」というのが「できないこと」なら、「なりたい自分」は「人とうまく話せる人」で、なおかつ「魅力的に思われるような人になりたい」と感じているかもしれませんね。
このように6つ目の分析では、「なりたい自分」にどんどん追加注文を付けていきましょう。「魅力的な人」と言っても、人によって「魅力」と思えるものは違いますからね。
この時、現実的にそんな自分になれるかどうかは考える必要がありません。なりたい自分になるためには、具体的に何が足りていないのかを知るための作業です。
7つ目の分析:全体のまとめ
最後に、これまでの分析を新しいページにまとめておきましょう。まとめてほしい部分を箇条書きにしておきます。
- 2つ目の分析によってわかること:自分はどんなことに心を動かされるのか(感動するのか、興味があるのか)
- 4つ目の分析によってわかること:自分にできることはなにか、なおかつ、それらは生まれ持ってできることか、努力してできたことか(できること、武器となるもの)
- 6つ目の分析によってわかること:どんな自分になりたいのか、なおかつ、そのためには他に何が足りていないのか(目指す方角、進んでいく道)
これで、あなたの現状を把握した自己分析表ができました。これは気になる仕事や企業の求人を見つけるときだけでなく、求人に応募するときや就職したあとにも役立ちます。
自分の心が変わったなと思ったときには、いつでもこの段階に戻ってやり直してみてください。
前回の自己分析表と比べると、自分がどんどん変化していることや変わらない部分もあることなどがわかるでしょう。どちらもとても大切な、あなたを作るピースです。
では続いて、2回目の自己分析である「興味ある仕事があるかどうか」を分析していきましょう。
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